緊張のコントロール方法とあがりの予防

2019年11月4日メンタルトレーニング心理学

みなさんは普段緊張しますか?

今回は緊張やあがりといった状態についての原因と対策を書いていきます。

パイロットの方だけでなく多くの人に役立つと思います。

緊張ってなんだろう?

新人パイロットなどはフライトのたびに緊張していると思います。

僕も緊張傾向が強く、あがりやすく苦労していました。

しかし緊張やあがりとは何の事でしょうか?

人体が緊張として感じるものの正体は、心理的、生理的な両面が合わさった興奮の強さと考えられています。

緊張の要因としては状況的要因とパーソナリティ的要因があります。

環境的な事と個人的な事として置き換えてもいいかもしれません。

状況的要因として考えられるのは

  • 想定外の事象が発生した
  • 遅れが生じている
  • 天候が不安
  • 緊急事態

などでしょう

パーソナリティ的要因として考えられるのは

  • 普段から不安を感じやすい
  • 想定外の事象を過大にとらえる性格
  • 自信が無い

などの性格面が挙げられます。

これらの要素が組み合わさり、人は緊張してしまいます。

緊張すると何がいけないのか

フライトで緊張して困った人なら何がいけないのかわかると思います。

緊張・あがりの一番の問題点はパフォーマンスの低下です。

適度な緊張感はパフォーマンスを高めますが、過度の緊張は焦りや力みにつながりミスが増えたり操作がぎこちなくなったりします。

低すぎる緊張も漫然としてミスが増える事になりますが、フライトではどちらかといえば過度の緊張が問題になる事が多いと思います。

普段と違う状況になるフライトや、緊急事態発生時のいざというときに過度に緊張しないで対応できた方が良いですね。

緊張してしまうときはどうすればいいのか

緊張を取り払うための心理学的手法はさまざまなものが考案されています。

リラクセーションと呼ばれるテクニックは、過度の緊張だけでなく、怒りなどの情動反応を抑えることにもつながります。

リラクセーションの手法は基本的に自己認識と日頃から実践している情動のセルフコントロールで成り立ちます。

自己認識に関しては思いついた時でもできるかもしれませんが、情動のコントロールは日頃の練習が必要で、十分に練習しておかないと実際の緊張時に使えません。

コントロール手法も複数あるので、その中で使えそうなものを紹介します。

否定的な思考を一回止める

緊張状態では思考が悪い方向に回り止められなくなることがあります。

否定的な思考からさらに別の失敗につながる事もありますし、このような状態では思考そのものがおかしくなっている事が多いです。

そこで思考自体を一旦止めます。

この手法が使えるのは比較的時間に余裕があるときだけですね。

緊急時にはこの手法は向いていないと思いますが、自分のミスで緊張しているときには有効です。

ポジティブな思考への切り替え

緊急事態などで使えるのはこちらの手法です。

同じ事象でも、人によって物の見方が違ったりしますが、それを利用してポジティブな思考を作り出します。

例えば、エンジンが一発止まってしまった時にネガティブな思考では

”エンジンが一発止まってしまった、もう駄目だ”

と考えると思います。

このような思考では自分で自分を追い込むことになります。

ポジティブな思考とは、

”まだ一発残っているし、墜落もしていないではないか”

という思考です。

どちらが緊張につながるかは一目瞭然だと思います。

ただし、このポジティブな思考への切り替えも普段から練習していないといざというときに使えません。

ポジティブな思考への切り替えに関してはまた別の記事で詳しく解説します。

まとめ

緊張しすぎると良い事無し

原因は環境と人格の両方

ポジティブに考えよう

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