自作エフェクターを作ろう 書籍紹介

音楽,黒生野エフェクターDIY,エフェクター

ここ3年ほどギターをこっそり練習しているのですが、それはともかくとしてギター機材って面白いんですよ。

特にエフェクターとか、小さな箱通すと音がガラッと変わるのですが、その変わり様をいい感じにしたくて多くの人がエフェクターを集めたりしているものと認識しています。

ところで、中身はただの電子回路(※たまに変なのもある)なので、電子工作ができる人なら自作も可能(※変な部品使われてると無理)(※表面実装で鬼デカい回路も無理)なわけです。

で、ギター始めた当初からエフェクター作ったりしてきたのですが(※エフェクター作ってばかりで練習してないので上達しない)、最近はオリジナルの回路も作れるようになりつつあるのでブログ記事にまとめておこうと思います。

なぜ書籍?

こういう電子回路系ってインターネッツ見ながらやるよりも本に情報がまとまってる印象ありますね。

また、インターネッツだと回路図のみの掲載で電子工作を0から始める人間には厳しかったりします。

僕も情報工学の畑でとれたカラスなので電子工作は実はからっきしで、M5stackみたいなマイコンが入ってるやつをプログラミングすることはできるのですがトランジスタ?とかオペアンプ?とかよくわからない状態からスタートしてます。

なので、最初はいろんな本を読みながら作りました。その中でも役に立った本とおすすめの本が沢山あるので紹介しておきます。

最初の一冊 とにかく作りたい

最初の一冊目は回路図とパターン図が記載されている本がいいかと思います。

しばらくは電子工作に慣れていく必要があったため、設計などの事は考えず、ケース作りや配線の練習を兼ねていくつか作りました。

ROLLYと作るギターエフェクターはパターン図が大きく、また各エフェクターの説明もあったため、ギターエフェクター自体に馴染みが無かった僕には大変役立つ本でした。

(フェイザーって何だコンプレッサーって何だみたいな状態でエフェクターを作り始めたので)

あと、この手の本には珍しくパラメトリックイコライザーの回路と製作例が載っています。

最初の方で製作しましたが、ちゃんとエフェクトが効いて楽しかったですし、パライコは製品も少ないので必要な方で作りたい人にはいいかも。

おすすめできるもう一冊は、ド素人のためのオリジナル・エフェクター製作ですね。

こちらもパターン図込みなので最初に挑戦するには良いかと思います。

こちらの本はエフェクターだけでなくアンプの回路とかも載ってるので色々見れていいかもしれません。

最初の一冊は「初心者」とか「作る」とかの文字が入ってる本ならなんでもいい気がしますが、上記の二冊はその中でも特に読みやすい本だと思います。

ただし、二冊買う必要は無いかと思います。

音を良くしたい 何台か作って慣れてきた

最初の自作エフェクター3つくらいは、半田付けの練習だったりケース作ったり回路のデバッグ?だったりをする段階であって、音が出ればOKみたいな感じだと思います(最初から最高品質を目指すのはよしておきましょう)

しばらくすると、音を良くしたり、ケースをかっこよくしたり、安定させたい欲求が出てくると思います。

最初のうちは自作のエフェクターを振るとどっかとショートして変な音が出たりすると思いますが、そういうのを減らしていったり、パーツ選定(特にコンデンサとか)をしたくなったときにおすすめの本を紹介します。

Soul Power Instruments エフェクターの設計と製作です。

この本は購入以来ずっとお世話になっています。一番読んでいる本です。

沢山種類があるコンデンサの部品ごとの特性や、電子回路の説明、フットスイッチの配線のページは、しっかり目のエフェクターを安定して作るときに重宝します。

特にP40~のフットスイッチ周りの配線は、この本のやり方だけ覚えれば悩む事が無くなるのでこのページだけでも購入の価値があります。

一応回路図やパターン図もあるので最初の一冊で買ってもいいかもしれません。が、文量が多いので真面目にエフェクター作るようになってから購入しても遅くないと思います。

もう一冊はRock音!アナログ系ギター・エフェクター製作集です。

こちらはCQ出版らしい回路図と理論の説明ばかりです。解説も音質がどうとかではなくオシロスコープの結果を出してくる本です。

この本には、ここまで紹介した別の本でよく出てくる「いつもの歪み系回路」の定数に関する解説(P22)一覧や、Nutube、サブミニチュア管といった変わり種部品を使った回路、トランジスタFUZZや空間系エフェクターに関する詳しい説明が沢山載っています。

部品の説明や製作時の注意点をSoul Power Instrumentsの本で学んだあと、回路の定数変更による音色変化をつけたい人におすすめです。

ただし、パターン図は無いので回路図だけでなんとかなる段階でないと苦労します。

買ったけどあんまり読んでない本

結構いろんなところで紹介されてて買ってはあるけどあんまり読んでない本についても書いておきます。

既に絶版の様子ですが、サウンド・クリエーターのためのエフェクタ製作講座という本があります。

結構いろんなエフェクター自作屋さんがおすすめしているのですが、あんまり読んでないです。

回路が全体的に古く、デカいです。たぶんHAMMONDの1590B(ブティック系エフェクターにありがちなサイズの小さい方)には入らないです。

古いといっても、トランジスタはシリコンのNPN型だったり、ICとかは使ってたりするのでビンテージってわけでもない回路です。

僕はオペアンプを中心にエフェクター作ってるのでアレなんですが、大量のシリコントランジスタが手に入った人とかにはいいかもしれません。アイデアのタネくらいにはなりそうです。

ただし、内容としては著者のエフェクター設計日記みたいな感じなので、現在の絶版プレミア価格の中わざわざ買うほどではないかと思います。

もう一冊は、ギター・エフェクターとアンプの秘密が分かる本です。

こちら、今はKindle unlimitedで読めるので購入しなくても読めます。

どちらかというとアンプ中心でエフェクターの話題は少なく、どちらかというと回路図を読めるようになるための教本でした。

真空管を使った何かを設計したい人は読むといいかもしれません。ただし、エフェクターの秘密は分かりませんでした。

「エフェクターとアンプ」の秘密がわかる本ではなく、「エフェクター」と「アンプの秘密」が分かる本のようです。

回路図を読めるようになりたいという段階ならばかなり有用な本なので、早い段階で読んでおくのはいいかもしれません。

おわり

おすすめの本とその他の本はおおむねこんな感じかと思います。

最近はPNP型のトランジスタとかサブミニチュア管を手に入れたので色々作ってみようとしているところです。

そのうち製作記事とか回路図上げてみようかと思います。

広告