機長の出発前の確認事項
機長として飛行機を出発させる前に航空法73条の2に従って 出発前の確認 を行う必要があります。
必要な確認事項を一つ一つ見ていきましょう。
確認すべき事項は航空法施行規則164条の14にあります。
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Contents
1.当該航空機およびこれに装備すべきものの整備状況
航空法59条における備え付ける書類
航空機登録証明書
耐空証明(航空法10条)
航空日誌(航空法58条、施行規則142条)
- 搭載用航空日誌
- 地上備え付け用発動機航空日誌
- 地上備え付け用プロペラ航空日誌(滑空機用航空日誌)
そのほか国土交通省令で定められる書類(施行規則144条2項)
- 運用限界指定書
- 飛行規程
- 航空図
(電波法で定められる書類)
- 無線局免許状
- 無線業務日誌
運航に必要な装備の整備状況
航空法60条の規定により以下を装備しなければならない。
- 姿勢、高度、位置または進路を測定する装置
- 無線電話
- その他航空機の航行の安全を確保するために必要な装置
航空法60~62条は運航に必要な装置、装備に関してです。
2.離陸重量、着陸重量、重心位置および重量分布
重量重心包囲線図とかを使うとすぐにわかると思います。
重量計算があいまいだったり重心位置がおかしいせいで起こる事故は多く、最近では調布の墜落も離陸時の重量が重すぎたという説があります。
3.国土交通大臣が提供する情報(航空情報)
航空法99条の規定により国土交通大臣は航空情報を提供しています。機長はそれを出発前に確認しなければなりません。
確認する必要があるのは以下の通り
- AIP (Aeronautical Information Publication;航空路誌)
- AIP Amendments (航空路誌改訂版)
- AIP Supplements (航空路誌補足版)
- AIC (Aeronautical Information Circular:航空情報サーキュラー)
- NOTAM (NOtice To AirMan:ノータム)
日本語版はAIS Japanに登録すれば読むことができます。
特にNOTAMはこまめに確認する必要があります。
読むべきNOTAMは出発飛行場、到着飛行場、経路の飛行場のほかに ATMCや航空局から出ている事もあるのでよく調べてください。
AISの検索で県名入れれば出てくるはずです。
4.当該航行に必要な気象情報
気象情報はこことかが見やすくまとまっています。
余裕できたらもっと情報絞ってカラスのお天気サイト作りたいところです。
地上天気図
500hpa上層天気図
赤外画像
可視画像
レーダーエコー
METAR
といった順番で見ていきましょう。
5.燃料および滑油の搭載量およびその品質
航空法63条の規定により航空運送事業、計器飛行の際は施行規則153条に定められた量の燃料を携行する必要があります。
燃料および滑油の搭載量と品質は整備日誌、や目視により確認可能です。
整備日誌や給油記録だけでなく、実際にオイルゲージを見たり燃料タンクを見て確認しましょう。
実際に燃料はリットルやガロン、ポンド表記が混在して間違っている事があるのでかなり慎重に点検するべきです。
6.積載物の安全性
施行規則194条にある危険物を持ち込んではなりません。
爆発物とかそういうやつです。
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